恒星間ボトルメール

Interstellar Message in a Bottle

【180分で読める】有島武郎『惜みなく愛は奪う』(1920)

有島武郎の評論『惜みなく愛は奪う』青空文庫で読みました。

XHTMLファイルのサイズは232,437バイト(226KB)です。

Androidアプリ「青空文庫ビューア Ad」のページには分量が「約3時間31分」と表示されていました。

どのように分量を計算しているのか不明です。が、単純計算では1分でおよそ1100バイト(1KB)の文書を読める計算になります。目安として10分が10KBに相当すると記憶できます。

実際に『惜しみなく愛は奪う』を読んだところ約3時間(183分)かかりました。

『惜みなく愛は奪う』

有島武郎(1878-1923)は小説『或る女』、『カインの末裔』で知られる作家です。

LOVE

1920年、42歳のとき評論『惜みなく愛は奪う』を著しました。

その内容を二三言でまとめるとしたら。。。

自分自身の個性・本能に立ち返ろう。愛は相手の魅力的な点を自分の裡に奪ってそれを愛でることである。愛は利他的行為であるという偽善はやめにしよう。

以下に気になった箇所を抜粋します。

愛の表現は惜みなく与えるだろう。然し愛の本体は惜みなく奪うものだ。


愛せざるところに愛する真似をしてはならぬ。憎まざるところに憎む真似をしてはならぬ。若し人間が守るべき至上命令があるとすればこの外にはないだろう。


ダヴィンチは「知ることが愛することだ」といった。愛することが知ることだ。

雑感

社会の風習・道徳に従うよりも自分の魂の声に耳を澄ませよう。偽善はやめにしよう。愛の実態は愛する者から奪うことである。

40歳のおじさんが書いたにしてはとってもラディカル。

これは、何十歳になっても個人の望みと社会・世間のルールの衝突は大きな関心事であることの証だ。

人はなぜ付き合うのか。

僕は君を欲しているから付き合って欲しい。

私は私を君に差し出す。私も君が欲しい。

相思相愛。。。

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