恒星間ボトルメール

Interstellar Message in a Bottle

医師国家試験115Dを解く

振り返り

問題番号 テーマ 内容
115D2 TDMが必要な薬剤 グリコペプチド系のバンコマイシンとテイコプラニン。
115D6 アセトン血性嘔吐症 =周期性嘔吐症。=自家中毒。嘔吐を繰り返す。学童期以降に自然治癒。
115D9 心サルコイドーシスに合併する完全房室ブロック サルコイドーシス(サ症)は全身に非乾酪性類上皮細胞肉芽腫を形成する疾患。心臓で進行すると完全房室ブロックなどが起きる。胸部X線でBHLが特徴。
115D11 大球性貧血 小球性は鉄欠乏性貧血。正球性は溶血性貧血腎性貧血赤芽球癆。大球性は葉酸orビタミンB12欠乏の巨赤芽球性貧血。MDS(骨髄異形成症候群)と再生不良性貧血は正or大。
115D12 PCNSL1(中枢神経系原発悪性リンパ腫 びまん性大細胞型B細胞リンパ腫が多い。中高年者。初発細胞にぶどう膜炎。大量MTX投与を行う。
115D14 乳び胸 乳糜胸。胸腔内にリンパ液がたまった状態。肺リンパ脈管筋腫症(LAM)も原因の一つ。LAM1はmTORが異常に活性化することが原因とされる。
115D16 子癇に伴う可逆性白質脳症(RPES1 妊娠高血圧症候群の妊婦がけいれん発作。これが子癇。そのとき可逆性白質脳症を高頻度に伴う。これは後頭葉を中心とした浮腫。
115D17 WHO三段階除痛ラダー WHO Analgesic Ladder。モルヒネは強オピオイド
115D18 脳梗塞、Weber症候群 中脳は3~4。橋は5~8、延髄は9~12。Weber症候群は脳幹梗塞の一つ。対側の片麻痺と病側の動眼神経麻痺。
115D19 網膜静脈閉塞症(RVO) 網膜静脈閉塞症で片眼性の突然の視力低下、火炎状出血。光干渉断層計(OCT)で黄斑浮腫。これに対して抗VEGF1薬硝子体注射。
115D20 副鼻腔真菌症 顔面痛などの片側性の症状。生検で確定診断。
115D23 非定型肺炎 白血球上昇なし。風疹・麻疹は発疹あり。CMVとアスペルギルス感染症は免疫低下者に多い。
115D25 脊髄損傷 上腕二頭筋(C5髄節)があれば車椅子駆動可能。橈側手根伸筋(C6)。上腕三頭筋(C7)。
115D28 パーソナリティ障害 Personality Disorders。境界性(Borderline)PDは対人関係が不安定。演技性PDは注目の的になりたい。反社会性(Antisocial)PDは繰り返し嘘をつく。統合失調型(Schizotypal)PDはジンクスにこだわる。強迫性(Obsessive-compulsive)PDは完全主義。「境界性」は神経症統合失調症の境界を意味する。
115D29 ビタミンB12欠乏による巨赤芽球性貧血 治療はビタミンB12投与。Moro反射は4か月で消失。ビタミンB12は胃粘膜から分泌される内因子と結合して回腸末端で吸収。
115D32 MDS IPSSで予後予測。低リスクなら輸血、鉄キレート薬。高リスクなら同種造血幹細胞移植など。しかし高齢者の適応例は少ない。
115D37 胸腰椎MRI 圧迫骨折や癌の転移を評価。
115D40 真性赤血球増加症(=真性多血症、PV1 骨髄増殖性腫瘍(分化に異常はない)の一つ。赤芽球系の細胞が増殖。赤血球増加症はPVと二次性赤血球増加症に大別。二次性はEPO過剰が原因。PVではJAK2遺伝子変異が見られる。
115D46 肺高血圧症 安静時平均肺動脈圧が25mmHg以上。左第2弓の突出。右心不全徴候。
115D55 Fabry病 ライソゾーム病の一つ。GLA遺伝子に異常。XR。汗をかきにくい。腎機能障害。
115D56 鼓膜写真 光錐とツチ骨柄は前を向く。鼻すすりは真珠腫性中耳炎のリスク。側頭骨CTで骨破壊の程度を評価。
115D57 ぼーっとしている Alzheimer型認知症は緩徐に発症し、持続的に認知機能が低下。進行は数年単位。老人斑が見られる。
115D61 蛋白尿メインの腎炎 IgA腎症と特発性半月体形成性糸球体腎炎は血尿を伴う。蛋白尿メインの腎炎なら若者は微小変化型ネフローゼ症候群、中高年者は膜性腎症を挙げる。単純性腎嚢胞と多発性嚢胞腎(PKD)を区別。
115D65 Streptococcus pneumoniaeによる肺炎 成人の市中肺炎ではこれが最多。大葉性肺炎。
115D66 卵巣腫瘍 上皮性腫瘍、性索間質性腫瘍、胚細胞腫瘍に大別。性索間質性腫瘍のうちの顆粒膜細胞腫は血中エストロゲン上昇。
115D68 HCV-RNA陰性化の後 C型慢性肝炎の目的はSVR(Sustained Virological Response)。ウイルス学的著効のこと。SVR達成後にも肝エコー。
115D69 NAFLD1(非アルコール性脂肪性肝疾患) 脂肪肝アルコール性脂肪肝NAFLDに大別。NAFLDはNAFLNASHに細別。NAFLD治療の原則は生活習慣の改善。
115D71 ワルファリンがよく効いたのはなぜ ワルファリンはビタミンKに拮抗。ビタミンKが減少すれば作用増強。腸内細菌はビタミンK産生。
115D72 R-CHOP療法開始前にHBVチェック R-CHOPのRは抗CD20抗体の「リツキシマブ」。CD20陽性のB細胞腫瘍に有効。そもそもCD20はB細胞に広く発現。リツキシマブ投与によりHBVの再活性化が起こる可能性あり。これをde novo B型肝炎と呼ぶ。慢性B型肝炎のマーカーの図を参照。HBs抗原は感染状態を示す。HBs抗体は治癒で既感染を示す。HBc-IgG抗体は既感染を示す。
115D73 尿路結石の再発予防 飲水。カルシウムは適度の摂取。シュウ酸(ほうれん草など)は摂りすぎない。
115D74 消化管の検査 腹部造影CTは静脈内に造影剤を注入。注腸造影は大腸癌などの診断に用いられる。肛門から造影剤や空気を注入し、X線画像を撮る。腹部血管造影ではカテーテルを腹部の動脈まで運び造影剤を注入し目的の動脈を描出する。
115D75 静脈栄養 高カロリー製剤でリフィーディング症候群の危険あり。リフィーディング症候群の主死因は低P血症。20%ブドウ糖と5%ブドウ糖ビタミンB1と微量元素は加えたほうがよい。

結果

75問中32問不正解で正解率は57.3%であった。

禁忌

115Dには2つ禁忌があったがいずれも踏まずに済んだ。

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Fabry病の原因遺伝子GLA

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真性赤血球増加症の原因遺伝子JAK2