恒星間ボトルメール

Interstellar Message in a Bottle

B型肝炎・C型肝炎のお薬

『医者からもらった薬がわかる 実用ガイドブック』第9章「肝臓の病気」を参考にして、B型肝炎C型肝炎の治療薬についてのTweetを見ていきます。

今日のお薬

商品名 一般名 分類 主な適応
マヴィレット グレカプレビル水和物/ピブレンタスビル 直接型抗ウイルス薬(DAAs)合剤 C型慢性肝炎
ベムリディ テノホビルアラフェナミドフマル酸塩 核酸アナログ製剤 B型慢性肝炎

Tweets

マヴィレット配合錠(抗C型肝炎ウイルス薬)

ベムリディ錠(抗B型肝炎ウイルス薬)

C型慢性肝炎について補足

C型肝炎は、RNAウイルスのC型肝炎ウイルスHCV)によって引き起こされる。

感染後、急性肝炎が発症し、そのうち70%は慢性化する。慢性化しやすいことが特徴である。

C型肝炎の主なウイルスマーカーはHCV-RNAHCV抗体である。

C型慢性肝炎の治療の目標はHCVの排除である。

現在はIFNフリーDAAs治療が第一選択である。マヴィレットは2種類のDAAsを配合した薬である。2017年に国内販売が開始した。

B型慢性肝炎について補足

B型肝炎は、DNAウイルスのB型肝炎ウイルス(HBV)によって引き起こされる。

成人が水平感染し急性肝炎を発症した場合、慢性肝炎に移行する割合はわずか数%である。 一方、乳幼児が垂直感染し無症候性キャリアになった場合、10~15%は慢性肝炎を発症する。

慢性肝炎は肝硬変や肝細胞癌の原因になるので注意が必要。

B型慢性肝炎のウイルスマーカーはHBs抗原である。

B型慢性肝炎の長期的な治療目標はHBs抗原の消失である。短期的な目標の一つにHBV-DNA増殖抑制がある。

B型慢性肝炎の治療薬は主にPeg-IFNと核酸アナログ製剤(テノホビル)などである。まずはPeg-IFN治療を考慮する。

ベムリディは2017年に日本に登場した核酸アナログ製剤の一つである。

関連情報

emrdkn.hatenablog.com

参考

  • 立川靖之『医者からもらった薬がわかる 実用ガイドブック』(宝島社、2019年)