皮膚の保湿のため、ヒルドイドソフト軟膏0.3%を塗る。今回は、ヒルドイドについてまとめる。
ヒルドイドソフト軟膏0.3%
総症名はヒルドイド、一般名はヘパリン類似物質(Heparinoid)である。
ヒルドイドの薬効薬理は、血液凝固抑制作用、血流量増加作用、血腫消退促進作用、角質水分保持増強作用、線維芽細胞増殖抑制作用という。
血液凝固抑制作用があることから、出血性血液疾患(血友病、血小板減少症、紫斑病など)の患者や、わずかな出血で重大な結果をきたすことが予想される患者に対しては禁忌である。
ヘパリン
ヒルドイドはヘパリン類似物質であることから、ヘパリンについてまとめる。
ヘパリンは抗血栓薬のうち、抗凝固薬である。
抗血栓薬は、抗血小板薬(アスピリンなど)と抗凝固薬(ヘパリン、ワルファリンなど)の2種類に分けられる。
ヘパリンをはじめとするヘパリン類似物質は、アンチトロンビン(AT)と結合し、ATを活性化する。活性化したATは凝固反応を阻害する。
アンチトロンビンは凝固阻止因子の一つである。他に、プロテインCも凝固阻止因子である。
まとめ
ヒルドイドはヘパリン類似物質であり、血液凝固抑制作用や血流量増加作用をもつ。
ヘパリンはヘパリン類似物質の一つである。抗凝固薬として用いられる。