11月下旬の20時頃、東京で夜空を見上げると秋の星座が広がっています。今回は、今の時期に見える星座とその見つけ方を紹介します。
こちらの図は、プラネタリウムソフト「Stellarium」で表示させた11月24日20時の星空です。
頭上いっぱいに秋の星座が広がっています。
天頂のやや北にはカシオペア座があります。カシオペア座からさらに北のほうへ目線を下ろしていくと見えるのは、こぐま座の北極星です。
天頂近くにはペガスス座の四辺形があります。
カシオペア座とペガスス座の周辺には、ケフェウス座、アンドロメダ座、ペルセウス座が見えています。
これらの星座は、いずれも古代エチオピア王国のエピソードに登場する人物にちなんでいます。その筋書きは次の通りです。
古代エチオピア王国にはケフェウス王とカシオペア妃がいました。彼らの娘であるアンドロメダ姫は、ある日、クジラの化け物に襲われそうになってしまいました。そのとき、ベガススに乗った勇者ペルセウスがどこからともなく現れ、姫を助けました。
天頂から南に視線を下ろすと、秋の黄道星座であるみずがめ座、うお座、おひつじ座があります。みずがめ座の目印は4つの星が形作る三ツ矢のマークです。うお座はペガスス座を2辺から挟むように広がっています。おひつじ座は「へ」の字をひっくり返したような星の並びが特徴的です。
南の地平線近くに目を向けると、秋の星座で唯一の一等星であるフォーマルハウトがあります。フォーマルハウトはみなみのうお座に属します。
今の時期には、フォーマルハウトの近くに土星と木星も明るく輝いています。
西の地平線近くには、沈みかけている夏の大三角が見えます。夏の大三角を構成するのは、わし座のアルタイル、こと座のベガ、はくちょう座のデネブです。
東の地平線近くには、冬のダイヤモンドの一部が昇ってきています。冬のダイヤモンドを構成する星はぎょしゃ座のカペラから時計回りに、おうし座のアルデバラン、オリオン座のリゲル、おおいぬ座のシリウス、こいぬ座のプロキオン、ふたご座のポルックスです。
このうち、カペラ、アルデバラン、リゲルが見えています。
まとめますと、11月中旬の20時頃には秋の星座がよく見えています。代表的な秋の星座はカシオペア座、ペガスス座、みずがめ座、うお座、おひつじ座です。秋の星座の中で唯一の一等星は、南の低い空に輝く、みなみのうお座のフォーマルハウトです。そして西の地平線には沈みかけの夏の大三角があります。東の地平線では冬のダイヤモンドが一部顔を出しています。
本日もお読みくださりありがとうございました。