平朝彦著の『カラー図解 地球科学入門 地球の観察―地質・地形・地球史を読み解く』(講談社、2020年)を読みました。
その目次は以下の通りでした。
第1章:地球を眺める―海洋底と大陸の大地形
第2章:海底の世界
第3章:地層のでき方
第4章:火山の驚異
第5章:プレートの沈み込みと付加体の形成
第6章:地質学的に見た東北地方太平洋沖地震・津波
第7章:地球史と日本列島の誕生
第8章:海洋・地球を調べる
豊富な画像で地球科学の様々なテーマ、たとえば、大地形、堆積構造、火山、プレートテクトニクス、地震、地球史、日本列島史が解説されていました。ダイナミックな地層の写真や見やすい模式図を見て楽しみながら、地球科学の全体像を掴むことができます。
今回は、本書の第7章に関連して、地球史について簡単にまとめてみたいと思います。
国際地質科学連合(IUGS)の国際層序委員会(ICS)が、国際年代層序表を作成しています。
こちらがその英語版と日本語版です。
まず、46億年前に地球は形成されました。そこから5.41億年前までは先カンブリア時代でした。5.41億年前に古生代が始まりました。古生代の代表的な生物のひとつに三葉虫があります。その後、2.52億年前からは中生代です。中生代は言わずもがな、恐竜が繁栄した時代です。そして、0.66億年前に新生代が始まりました。新生代は、恐竜が絶滅した後に哺乳類が繁栄した時代と言えます。新生代は古第三紀、新第三紀、第四紀の3つの紀に分かれます。そして古第三紀は暁新世・始新世・漸新世に分かれ、新第三紀は中新世と鮮新世に分かれ、第四紀は更新世と完新世に分かれます。
46億年前
先カンブリア時代
5.41億年前
古生代[カンブリア紀、オルドビス紀、シルル紀、デボン紀、石炭紀、ペルム紀]
2.52億年前
中生代[三畳紀、ジュラ紀、白亜紀]
0.66億年前
新生代[古第三紀、新第三紀、第四紀]
新生代の始まりは6600万年前です。それに対し、人類が出現したのは約700万年前であり、ホモ・サピエンスが登場したのは、約20万年前とされています。よく地球史全体を一年に収めた時、人類の歴史は大晦日のごくわずかの時間に過ぎないという話がありますが、まさにその通りです。46億年は10の9乗のオーダーであるのに対し、20万年はわずか10の5乗のオーダーです。地球史を学ぶことで、地球の長大な歴史の中における人類の位置付けを謙虚に再確認できるのではないでしょうか。