プロテニスツアーのロシア人選手ダニール・メドベージェフは2019年7月から10月にかけて出場した6大会で連続して決勝に進出するという快挙を成し遂げました.この快進撃をさかいにメドベージェフはトップ選手のひとりになっていきます.私事ですが,この6大会連続決勝進出を見て彼は必ずや世界1位になるだろう,その軌跡を見たいと彼のファンになりました.
彼の快進撃はウィンブルドン後のATP500ワシントンで始まります.第3シードで出場した彼は準々決勝でチリッチを破るなどの活躍を見せ決勝に進みましたがそこでキリオスに破れました.
2大会目はカナダ・マスターズでした.この年のカナダ・マスターズはケベック州・モントリオールで開催されました.ここで第8シードの彼は上位シードのティエム,カチャノフをそれぞれ準々決勝,準決勝で破りました.決勝ではナダルと当たり,負けて準優勝に終わりました.
続くシンシナティ・マスターズでも彼は決勝に進みました.その途中の準決勝では第1シードのジョコビッチに勝利する大金星を挙げています.そして三度目の正直として望んだ決勝ではゴファンを7-6(3),6-4で破りマスターズ初優勝を飾りました.
そして彼はその勢いのまま全米オープンに向かい,ロペス,ワウリンカ,ディミトロフらに勝利を挙げ4大会連続決勝進出を果たしました.そこで彼は再びナダルと当たりました.ナダルが2セット先取し勝負は決まったかのようでしたが,メドベージェフが続く2セット取り巻き返しました.勝負は運命の第5セットに持ち越されましたがこのセットをナダルが取りメドベージェフは準優勝に終わりました.本大会で彼は観客を煽り一種のヒールとなっていましたが,決勝で演じたナダルとの名勝負で観客の心を掴んだようでした.
その後,メドベージェフはホームのサンクトペテルブルクで開かれたATP250大会に出場しました.本大会ではルブレフやチョリッチらと対戦しましたが,全試合ストレート勝ちで危なげなく優勝しました.
6大会目は上海マスターズでした.ここで彼は準々決勝,準決勝,決勝のそれぞれでフォニーニ,チチパス,ズベレフと対戦しいずれの試合でも勝利してマスターズ2勝目を果たしました.彼は本大会における5試合でいずれもストレートで勝利を収めています.
その次に出場したパリ・マスターズでは残念ながら初戦でシャルディに破れ,出場大会連続決勝進出記録は6大会連続で終わりました.
2019年夏秋のメドベージェフのこの快進撃は人々に鮮烈な印象を与え,彼を世界ランキングナンバーワンの候補に押し上げました.2021年11月現在,彼は世界ランキング2位を維持し,1位の座を狙える位置にいます.彼のキャリアがさらに素晴らしいものになることを願って応援します.本日もお読みくださり,ありがとうございました.
参考ページ
https://www.ultimatetennisstatistics.com/playerProfile?playerId=6407&tab=matches