恒星間ボトルメール

Interstellar Message in a Bottle

おひとり様ライティング

 田中泰延著『読みたいことを、書けばいい。」(ダイヤモンド社,2019年)を読んだ.筆者の主張はタイトルに詰まっている.かいつまむと以下の通りである.自分が読みたいけどどこにもない文章を自分で書けばいい.文章のターゲットを誰に設定するか考えるよりもまず,自分が読んで楽しめる文章を書こう.誰かの心の内面を吐露したような文章には関心が湧かないため読んでつまらない.それゆえ,自分の心の内面を語るよりも自分が愛せる何かを語ろう.

 本書は30分あれば一気に通読できてしまう分量であった.筆者の主張は上に要約した通りで非常に明快である.そして,どこの誰とも分からない人を楽しませようと意識するよりも自分が読んで楽しいと思える文章を書くのがいいという方針は納得のいくものである.

 本ブログでもそのような方針で記事を執筆している.運営者が毎日書きたいテーマで記事を書き,ボトルに詰めて別の恒星系に届きますようにと願ってボトルメールとして送り出している.太陽系の住人が誤って読んでしまうことがあるかもしれないがそれもまた一興である.